クロニクル
創刊永禄三年の夏、天下は五十七の家に裂かれ、将軍は京で何も統べず、諸国の実権は城を押さえる者の手にある。尾張では今川の大軍二万五千が織田の三千を押し潰さんとし、関東では北条が里見を締め上げ、中国では毛利と尼子が石見の銀山を争う——北からは蝦夷地の静かな均衡も、やがてこの乱世の波紋に触れずにはいられまい。
the powers蝦夷地のアイヌ: 蝦夷地二万の民を束ねる諸族の連合体で、南の蠣崎家との交易均衡を保ちながら、未だ刀槍によらぬ独自の秩序を守っている。
the powers蠣崎家: 渡島の狭い地に拠る五千ばかりの小勢力で、アイヌとの一五五一年の取り決めに頼って交易の利を得ることだけを望んでいる。
the powers今川家: 駿河・遠江・三河三国を領し二万五千の兵を動かす今川義元が、尾張へ進発し織田家を押し潰さんとしている。
the powers北条家: 伊豆・相模・武蔵を治める北条氏康が二万二千の兵と最も整った内政を誇り、里見の本拠・久留里城を攻めている。
the powers武田家: 甲斐・信濃を領する武田信玄が一万五千九百の兵を率い、長尾家との川中島の決着をつけるべく海津城を築いている。
the powers毛利家: 安芸を本拠に中国四カ国を制した毛利元就が一万七千の兵をもって、尼子家から石見銀山を奪わんとしている。
the powers三好家: 畿内七カ国を実質支配する三好長慶が三万の兵力を擁し、将軍を傀儡としつつ京畿の真の統治者たらんとしている。
the powers大友家: 九州北部六カ国の守護・大友義鎮が三万五千の兵とポルトガル貿易の富を背景に、門司の要衝を毛利から守っている。
your standing蝦夷地のアイヌよ、汝は蝦夷地二万の民を率い、南方渡島の蠣崎家とは一五五一年来の和議によって交易の利を分け合っている——これは脆くも、まだ機能する均衡である。本州の諸家が血で血を洗う今、汝の境には差し迫った敵影はないが、蠣崎家の交易依存、南部家の北への野心、そして北からの異民族との接触可能性が、いずれ均衡を揺るがす種となり得よう。この夏、汝はこの静けさを守り深めるか、あるいは交易と同盟の網を広げて本州の乱世に先んじて備えるか、その選択は汝自身のものである。