クロニクル
創刊サラエヴォで響いた銃声は、単なる一人の大公の死では終わらない。ウィーンは報復を望み、ベルリンはその後ろ盾を問われ、サンクトペテルブルクはセルビアを見捨てられず、パリとロンドンはそれぞれの盟約に引きずられる。バルカンの小さな火種が、鉄道時刻表に縛られた巨大な軍隊同士の連鎖反応を呼び起こしかねない夏が始まる。
the powersオーストリア=ハンガリー: 大公暗殺という屈辱への報復を望む二重帝国は、オーストリア、ハンガリー、クロアチア、スロベニア、スロバキア、チェコ、ボスニア・ヘルツェゴビナを擁し、5100万の民と45万の兵を動員しうる。
the powersドイツ帝国: 欧州最強の工業力を誇るドイツは、アフリカと太平洋にも版図を広げ、7750万の民、200億ドルの経済、80万の軍を背景にウィーンの盟友としての立場を試されている。
the powersロシア帝国: スラブの保護者を自任するロシア帝国は、広大な版図と1億7500万の人口、140万の兵力を誇るが、内政の不安を抱えつつセルビアへの義理を果たす構えを見せる。
the powersフランス共和国: 広大な植民地帝国を擁するフランスは、8800万の民と82万の兵、150億ドルの経済力を持ち、ロシアとの盟約を胸に東の国境線を注視している。
the powers大英帝国: 地球を覆う帝国を治める大英帝国は、4億2000万の民と400億ドルの経済を背景に、海の支配者として大陸の火種から距離を保とうとしているが、その沈黙自体が注視されている。
the powersセルビア王国: 暗殺の震源地とされた小国セルビアは、450万の民と4万5000の兵力しか持たぬが、民族の誇りと大国の後ろ盾を頼みに一歩も引かぬ構えを崩さない。
the powersオスマン帝国: バルカン戦争の痛手から立ち直らぬオスマン帝国は、2300万の民と30万の兵を抱えつつ、ドイツとの接近によって新たな均衡を模索している。
the powersイタリア王国: 同盟の紙面上の義務と自らの野心との間で揺れるイタリアは、3750万の民、30万の兵力を擁し、地中海とアフリカでの機会をうかがっている。
your standing陛下の二重帝国は、オーストリア、ハンガリー、クロアチア、スロベニア、スロバキア、チェコ、そしてボスニア・ヘルツェゴビナを擁し、5100万の民、88億ドルの経済、45万の兵力を背景に、ハンガリーやボスニアの国境でセルビア、ルーマニア、そしてロシアの影と接している。サラエヴォの銃声を前に、報復の最後通牒を発するか、ベルリンの後ろ盾を確かめるか、あるいは危機を外交で収める道を探るか、選択は陛下の内閣の手に委ねられている。この夏、何が起きるかはまだ誰にも定まっていない。