ドイツ帝国
創刊1914年6月28日、サラエヴォで響いた銃声が、ヨーロッパの同盟網という精緻な時計仕掛けに最初の亀裂を入れた。ウィーンは報復を望み、ベルリンはその後ろ盾を問われ、ペテルブルクはセルビアを見捨てられず、パリとロンドンはその先の約束に縛られている。火薬庫のふたは、まだ閉じている――だが誰の手も、もう柄にかかっている。
the powersドイツ帝国: ヨーロッパ中央に本国を置き、タンザニア、カメルーン、トーゴ、ルワンダ、ブルンジ、ナミビア、さらには太平洋のパプアニューギニアまで及ぶ植民地網を持ち、7750万の民と200億の富を背景に、80万の兵をもって同盟オーストリアへの忠誠と自国の国際的地位の拡大を望んでいる。
the powers大英帝国: フィジーからカナダ、ケニア、スーダン、南アフリカまで地球を覆う領土を擁し、4億2000万の民と400億の富、41万の兵力を背景に、海上の秩序と勢力均衡の維持者たることを自任している。
the powersフランス共和国: 本国に加えチャド、セネガル、マリ、ベナン、ニジェールなど広大なアフリカの版図を持ち、8800万の民と150億の富、82万の兵力をもって、独仏国境の雪辱と同盟ロシアとの結束強化を望んでいる。
the powersロシア帝国: カザフスタンからウクライナ、ポーランドまで広がる広大な版図を治め、1億7500万の民と190億の富、140万という最大級の兵力を擁し、スラヴの保護者としてセルビアを見捨てぬ構えを見せている。
the powersオーストリア=ハンガリー: オーストリア、ハンガリー、ボスニア・ヘルツェゴビナなど中欧の多民族帝国を治め、5140万の民と88億の富、45万の兵力をもって、皇太子暗殺の報復としてセルビアへの懲罰を強く望んでいる。
the powersベルギー: 本国とコンゴ民主共和国を領し、2200万の民と32億の富、4万8000の兵力を持つ小国ながら、独仏の間に挟まれた永世中立の地位を守ることを願っている。
the powersポルトガル: ティモール、ギニアビサウ、モザンビーク、アンゴラなど旧き海洋帝国の版図を保ち、1550万の民と15億の富、3万5000の兵力で、列強の間での存在感の維持に苦心している。
the powersスペイン: 西サハラや赤道ギニアを含む版図を持ち、2050万の民と29億の富、14万の兵力を擁しながら、大陸の火種から距離を置く中立の構えを見せている。
your standingドイツ帝国よ、貴国はアフリカのタンザニア、カメルーン、トーゴ、ルワンダ、ブルンジ、ナミビア、そして太平洋のパプアニューギニアを含む本国外の版図と、7750万の民、200億の富、80万の兵、72という高い国内の安定を携えて、この危機の朝を迎えている。西にフランスとベルギー、東にロシア、南にオーストリア=ハンガリーという同盟国の訴えが貴国の国境に重くのしかかり、ウィーンへの白紙委任を与えるか、慎重な抑制を説くかの選択が、貴国の宰相府の机上に置かれている。この夏の決断が、同盟網全体の運命を左右することだけは、誰の目にも明らかである。